月1原発映画祭の報告

2024年9月28日 第81回 月1原発映画祭の報告

第81回 月1原発映画祭の報告です。

9月28日、元NHKディレクター七沢潔さんを迎えて、1990年放送のTV映像『原発立地は
こうして進む 奥能登・土地攻防戦』を見ました。
会場「谷中の家」は20名ほどの参加者で満員となりました。

石川県珠洲市にもちあがった原発建設計画。村に入ってくる車を見張り小屋で監視
し、夜には土地売買交渉にやってくる業者の車を追跡、そして「共有地」を虫食い状
に作って原発用地を作らせないなど。住民の皆さんの抵抗の様子と、それを取材、放
送できた事実は驚きでした。
参加者の方から「30数年前の珠洲市の名も無き人々の行動が、2024年能登半島地震で
の大惨事を未然に防いだと思うと感慨深かったです」という感想がよせられました。

50分間の上映のあとは、オンラインでの参加者も交えて、七沢潔さんのお話をうかが
いました。
スライドを使ったわかりやすいお話で、TV映像に登場した住民の言葉の意味を解説い
ただいたことでより深くその心情を理解することができました。
チェルノブイリ事故の2か月後に原発誘致を決めた珠洲市議会。「日本人の思い上が
りと無責任、愚かさ」と七沢さん。
反対運動の中心になった塚本住職は、福井県の原発立地地域に学び、「村が二つに割
れたときも決して相手を個人攻撃するな」と戒めてきたそうです。
地震の傷跡もまったく癒えないうちに、今回大雨でまた被害にあった能登地方です
が、そんな助け合いの精神が今もいきているというお話もありました。

休憩のあと、4年ぶりに「交流カフェ」を行いました。
ワインと軽食でテーブルを囲み、七沢さんと参加者の皆さん、また参加者同士で語り
合える場です。
コロナ禍があり、オンラインでの参加という選択肢が増えましたが、交流カフェはや
はり楽しく有意義な時間なのでこれからも続けていけたらと思います。

当日の能登へのカンパは、13000円集まりましたので、珠洲市高屋町の皆様に、
塚本真住職を通じてお届けします。

その他、参加者から寄せられた情報です。
・10月27日世田谷区の成城大学で、今回上映したTV映像『原発立地はこうして進む』
を見ることができます。参加できなかった方、どうぞご参加ください。
https://www.jtgt.info/?q=node/3784

・ビッグイシューNo486 9月1日発売号は能登の特集です。
https://www.bigissue.jp/backnumber/486/

・NHKへのご意見はこちらhttps://www.nhk.or.jp/css/contact/
今回の映像のような良い番組があったら、感想や再放送の依頼を送りましょう。

次回は未定ですが、また決まり次第お知らせします。

【報告】 第80回月1原発映画祭 『終の住処を奪われて』

7月20日(土)谷中の家に鴨下全生さんをお招きして、映画『終の住処を奪われて』
を鑑賞しました。

映画の主人公は、福島原発事故でいわき市から区域外避難をされた鴨下祐也さん(全
生さんのお父さん)です。
裁判の原告としての姿をご存知の方も多いと思いますが、この映画では、子どもの頃
からの科学への関心や、高等専門学校の教員としての取り組みなど、科学者としての
姿を知ることができました。だからこそ、事故への強い怒りを持って裁判を戦ってお
られるのだと納得しました。
映画を取材構成されたのは、遠藤大輔監督です。ひとりの避難者に焦点をしぼり、原
発事故がもたらしたものと放射能の危険性、そして声をあげる人々の姿が、37分間の
なかでわかりやすくまとめられた映画だと思いました。
現在配信サイトVimeoにて無料で鑑賞できますので、どうぞご覧ください。
https://vimeo.com/278857430/db3c566678?share=copy

5分間の休憩をはさみ、オンライン参加者もいっしょに鴨下全生さんのトークです。
全生さんは、用意した画像データと共に話をされました。
その後の質疑応答では、高専教員として放射線量を測っていた祐也さんに文科省が測
らないようにと言ってきたこと、いわき市で心疾患が全国平均の2倍に増えているこ

2024年4月21日 第79回月1原発映画祭『サイレント・フォールアウト』と監督トークのご報告

4月21日に開催した第79回月1原発映画祭『サイレント・フォールアウト』と監督トークのご報告です。

上映会には、会場「谷中の家」とオンラインzoomにて37名もの方にご参加いただきました。
映画について参加者の方々から、以下のような感想が寄せられました。

・核実験がこんなにたくさんの回数行われていたのを知らなかった。
・アメリカ全土が放射能汚染され、多くの人が苦しんでいることがよくわかった。
・「すべての人が被爆者」というその事実が重かった。世界中の人たちに知ってもらいたい。
・自分も、乳歯を提供した方たちと同世代だったとわかり、他人事とは思えなくなった。
・太平洋の島々に暮らす人々のことや、日本のマグロ漁船の乗組員のことなどが、身近なこととして頭と心に繋がって感じられた。

伊東英朗監督は愛媛県在住の方ですが、この日は出張先の京都のホテルからオンラインにて、主に以下のようなことをお話いただきました。

・アメリカでの上映では「皆さんは自国の核実験の影響による被爆者です。核兵器はいったい誰のためのものですか?」と問いかけて、人々に声をあげてもらいたい。
・監督自身もアメリカ議会の議員へのアプローチをしている。
・放射能の問題は環境問題。SDGsに「放射能問題」を入れてもらうための働きかけをしている。

その後、参加者と監督の質疑応答が行われましたが、皆さんの質問もそれぞれすばらしく、有意義な時間となりました。

監督は7月〜8月にかけてアメリカでの上映ツアーをされるそうです。
その費用のためのクラウドファンディングが、あさって4月29日23時までです。
https://readyfor.jp/projects/FALLOUT2024

映画『サイレント・フォールアウト』をまだご覧になっていない方は、同じくあさって29日ですが「憲法映画祭2024」で上映とトークがあります。
http://kenpou-eiga.com/?p=2951

その他の上映情報は公式HPからご確認ください。
https://fallout22.com/events/

この映画の広がりと、伊東監督のご活躍に、これからも注目していきたいと思います。
なお、皆さまからいただいた参加費は、Peatix手数料以外全額を、伊東監督にお送りました。
これからも月1原発映画祭をどうぞよろしくお願いいたします。

2023年9月23日(土) 第78回 月1原発映画祭報告

9月23日(土)、山田徹監督をお招きして、映画『新地町の漁師たち』を鑑賞し、監
督トークと交流会を行いました。
当日は、会場とオンライン、合わせて25名の参加者がありました。

映画については「漁師さんたちの葛藤がとても伝わってきて、考えさせられる映画
だった」「どんなにお金をもらっても、原発事故でうけた被害を過去、現在、未来と
つぐないきれるものではない」「映画の時点で10年先はわからないと言っている姿が
あったが、結局10年以上たって、この現状」「漁師の皆さんと監督とのしっかりした
関係があればこそという映像の力を感じた」「事故後の漁業についての大変貴重な資
料」「アルプス処理汚染水放出が強行された今、改めて見なくてはと参加した」など
の感想が寄せられました。

トークでは、取材のなかで出会った方々との対話を通して今考えていることを、監督
が率直にお話くださいました。また、夏に台湾に招かれて上映した際に感じた「台湾
の人々の自由を求める心」についてもお話がありました。トークの様子は後日、録画
を公開予定です。

交流会では、監督が話された「自分事にする」というキーワードから発展して、活発
な意見交換が会場でもオンラインでも行われました。「原発自体の本質的な問題を議
論することなく、汚染水放出を進めてはならない」「無力感を持たせるのが、原子力
ムラのねらい。冷静に分析し、行動を続けなければ」「自分事として考えるには、関
心を持つことにとどまらず自分が具体的に何をするのかまで含めないと」などなど。
たくさんの方のご意見を聞くことで、考えをゆさぶられた時間でした。

監督は今、長く取材を続けている、浪江町から避難されたご家族の映画を編集されて
います。また、「福島と東京」をテーマにした映画の予定もあるそうです。これから
のご活躍に期待しています。山田監督のfacebookはこちらです。
https://www.facebook.com/shinchiryoshi/?ref=embed_page

その他、参加者の方からの情報です。
・10.13 笠井記者オンライン被ばく学習会「原発事故の宿題 中間貯蔵施設の建設と
汚染土の行方」http://anti-hibaku.cocolog-nifty.com/blog/2023/09/post-1ed4fc.
html
 
・8000人の若者も参加したイベントの動画
ワタシのミライ NO NUKES & NO FOSSIL〜再エネ100%と公正な社会を目指して(9月18
日 代々木公園)
https://www.youtube.com/watch?v=xKEb7CeRIXI&t=5845s

*なお、映画祭のYouTubeチャンネルをリニューアル中で、前回堀切さとみ監督の
トーク動画の公開が遅れています。公開しましたらまたお知らせします。

2023年1月29日(日) 第76回月1原発映画祭報告

第76回月1原発映画祭のご報告です。

23年1月29日(日)第76回月1原発映画祭では、映画『かくれキニシタン〜声をあげる
10年目の福島〜』を見て、関久雄監督のお話をうかがいました。
今回は、コロナ禍以前に集っていた谷中の家とオンラインでの、初めてのハイブリッ
ド開催で、15名ほどの方にご参加いただきました。

映画は、佐渡島などでの保養に参加した人々の声や子どもたちの様子、関さんの想
い、精神科医・蟻塚亮二先生の言葉を伝えてくれます。参加者の皆さんからは、保養
について知ることができたことや、自分は原発事故の当事者の意識から遠く離れてい
たと思った、などの感想が寄せられています。この映画は、直近では2月12日(日)
港区、3月3日(金)5日(日)7日(火)練馬区で上映されますので、どうぞお出かけ
ください。(文末に情報URLを載せます)

関監督のトークは、写真も交えて30分間、生い立ちから、宗教の話、希望を持つこと
の大切さなど、映画の内容にとどまらない率直で熱いお話をうかがうことができまし
た。最後には詩人でもある監督の詩「ゆっくりと坂道をくだって」(原発事故の避難
後、一時帰宅した息子さんを詠んだ詩)の朗読もありました。

質疑応答では、避難について監督自身のご家族の葛藤や、コロナ禍で各地の保養活動

第68回 月1原発映画祭/交流カフェ 『いばらき原発県民投票の会』曽我日出夫さんトーク動画

2019年7月14日 第68回 月1原発映画祭/交流カフェ『いばらき原発県民投票の会』 曽我日出夫さんトーク

https://www.youtube.com/watch?v=W7QyZoDul4w&t

2018年9月16日(日) 第62回 月1原発映画祭/交流カフェ 『シェーナウの想い』上映+トーク「電気をどう選ぶ?第3弾」トーク資料

2018年9月16日(日) 第62回 月1原発映画祭/交流カフェ 『シェーナウの想い』上映+トーク「電気をどう選ぶ?第3弾」の吉田明子さんによるトーク資料を公開します。

トーク資料

2017年2月5日 第51回月1原発映画祭/交流カフェ『遺言 原発さえなければ』野田 雅也監督トーク

2017年2月5日に開催した第51回月1原発映画祭/交流カフェ『遺言 原発さえなければ』の野田 雅也監督トーク動画です。

YouTube

2017年1月8日 第50回月1原発映画祭/交流カフェ 豊田直巳監督トーク

2017年1月8日に開催した第50回月1原発映画祭/交流カフェ 豊田直巳監督トーク動画です。
YouTube

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