2017年10月14日(土) 第38回 憲法を考える映画の会 映画『隠された爪跡』『払い下げられた朝鮮人』上映

第38回憲法を考える映画の会『隠された爪跡』『払い下げられた朝鮮人』ご案内

今なお 隠そうとするのはなぜか?隠して何をしようとしているのか?

小池都知事の「虐殺犠牲者への追悼拒否」は、結果的に関東大震災下の朝鮮人虐殺の事実に目を向ける機会を与えました。同時に、小池知事自身が歴史の真実を覆い隠し、人権や、差別され、殺された人に対する認識をまったく持ち合わせていない側の人であることを明らかにしました。

私たちは、この関東大震災朝鮮人虐殺の多くを起こしたのが、ごくふつうの庶民であったことに注目し、どうして庶民がそんな非道な虐殺をしてしまったのかについて考えたいと思います。

人々を駆り立てたものは、明治以来の植民地支配を正当化し、あらたな侵略戦争に向かわせるための準備としての教育や社会風潮づくりの成果とも言えます。それらが、朝鮮人をさげすみ、人間扱いしない「殺してもいいのだ」という加害庶民の意識を作っていったのです。

さらにこの朝鮮人虐殺の事実に対し、何らの反省もせずに、隠し、欺き、それを明らかにしようとするものを弾圧し、ものを言えなくしていった結果、日中戦争の泥沼へと日本人を駆り立てていくことになったのではないでしょうか。

そしてそれは今、私たちのまわりでも同じようなことが進められていると言えないでしょうか。
これらの映画の上映を通して、関東大震災下の朝鮮人虐殺が「どうして起きたのか」を考え、私たち自身の「いま」の問題であることを考えていきたいと思います。

『隠された爪跡 関東大震災朝鮮人虐殺記録映画』解説
1923年9月1日マグニチュード7.9の大地震が、関東地方をおそった。
死者10万人にもおよぶ、関東大震災である。
この時、6,500名以上の朝鮮人が軍隊、警察、そして日本の民衆の手によって殺されていることはあまり知られていない。
そのうえ、今なお遺骨が埋められている事実があった。
昨年9月、東京の荒川河川敷で地元の古老の証言をもとに、遺骨の発掘作業が始まった。
映画学校に通う朝鮮と日本の若者たちがカメラを持ってかけつけた。
真実が隠されてきた60年の歴史を、この映画は追う。当時、押上に住んでいた曹仁承(チョ・インスン)さんはじめ、多くの証言が真実を語る。
この映画は、隠されてきた歴史の爪跡を明らかにする貴重な記録映画である。
             
『払い下げられた朝鮮人 関東大震災と習志野収容所』解説
関東大震災の時、事実無根の流言蜚語が朝鮮人に集中し、
官民による朝鮮人虐殺は、約6,500人以上の犠牲者を生んだ。
政府は「保護、収容」の名目で、各地で警察と軍隊を動員して、朝鮮人を強制的に集めた。
陸軍習志野収容所には、約3200人の朝鮮人が送り込まれていった。
しかし。軍は数名の朝鮮人を密かに連れ出しては殺害していた。
そして、隣接の村々にも朝鮮人を払い下げ、その受け取りを命じる。
受け取った村民たちは流言を信じて、虐殺に加担してしまった。
いまだ、虐殺された人数と行方は一部不明のままである。
映画は元自警団関係者、警察官、運良く助かった留学生の証言などを克明に映像化し、現在でも残る流言蜚語の根の深さを問いかける

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第38回 憲法を考える映画の会
日時:2017年10月14日(土)
13:30~16:30
会場:千駄ヶ谷区民会館 集会室
(渋谷区神宮前1-1-10 原宿駅10分)
映画『隠された爪跡』呉充功(オウ・チュウゴン)監督/58分/1983年)
映画『払い下げられた朝鮮人』(呉充功(オウ・チュウゴン)監督/53分/1986年)
参加費:一般1000円 学生500円

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是非お誘い合わせていらっしゃって下さい!

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