8月4日(土)『真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って』 〜月1原発映画祭のご報告

8月4日(土)谷中の家にて、第4回月1原発映画祭がありました。今回は30人の方においでいただきました。

5時半から『真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って』の上映が始まりました。
2001年、WHO(世界保健機関)とIAEA(国際原子力機関)が共同で開催したキエフ国際会議の模様を生々しく伝える貴重な記録(発言者の表情に注目!)を、ベラルーシの医療施設の子どもたちなどの映像を交えてまとめたドキュメンタリー。

映画の後は、この映画の日本語版制作に携わったグループ「りんご野」の岩城知子さんに、製作の過程や、福島の子どもたちへの支援を続けている活動についてお話いただきます。


3.12以後にフランス在住の中学同級生の藤本さんから原発事故についての様々な情報がメールで送られて来て色々と考えました。
(フランスは原発大国ですが、大規模な反原発団体も多数あり、チェルノブイリ事故の際の影響についても欧州では日本と比較してもかなり知識と経験があり情報がたくさんあるそうです)

たまたまパリで配布されていた機関誌に掲載されていた、 「チェルノブイリ事故のあと内部被曝に苦しむ子どもたちへ、体内放射性物質排出のため、リンゴのペクチンを使った錠剤が現在処方されている。」という記述に着目。
私のふるさと青森といえばりんご。青森から福島を支援できるのではという想いで 、ペクチンについての勉強を始めました。実際にベルラーシ等で使用されている錠剤は3歳以下の子ども達が摂取できないこと、また、研究者の意見やりんご農家さんのアドバイス等をふまえたうえ、副作用もなく栄養もたっぷり、子どもでもおいしく食べられる新鮮なりんご自体をおいしく食べてもらって健康を支援したいと考えました。

藤本さんのいるパリでのチャリティーイベントを皮切りに、日本でもグッズ販売を行い、その収益を福島第一原発事故の影響による、放射能の害が心配される地域に送るりんごとりんごジュース、そして、これらの情報を記載したリーフレットを配布しています
今回の「真実はどこに」は情報提供の一環として、日本語版がなかったところに、フランスの有志達を中心にチームを作って、翻訳し映像に字幕をつけました。全員が完全ボランティアでの作業でした。

今回の映画上映については営利目的でなく、収益のない場合は基本的には上映費用はかかりませんが、上映用のDVDはご購入頂いています。DVDの売り上げは ベラルーシのベルラド研究所を長年支えてきたフランスの団体「チェルノブイリ・ベラルーシの子どもたち(Enfants de Tchernobyl- Belarus、ETB)」に寄付します。

参考にしてほしい文献・
・「終わりのない惨劇」ミシェル・フェルネクス著 緑風出版
・ 自分と子どもを放射能から守るには(日本語版特別編集)世界文化社
・ 放射能から子どもたちを護るために──ミシェル・フェルネクスさん東京講演の記録 http://nishoren.net/food_safety/radioactivity/2276

会場から質問も出ました。
Q 千葉の我孫子から来たのですが、地元をガイガーカウンターで計ると、通常値より3倍近い値が出る場合がありました。また、今年はたけのこを取らないように市から通達がでました。こういった事をどう考えてゆけばよいと思われますか?

A すみません。私は情報提供を受け、個人で勉強はしていますが専門家ではありませんので端的にお答えできるかは分からないのですが、通常より考えて、2倍3倍という値は気にかけてもよいのではないでしょうか。また、食べ物のことに関して言うと、放射能の影響の強い土地でとれたものを 食べ続けていくことでセシウムが蓄積すると言われています。この件に関しては「自分と子どもを放射能から守るには」にも出ていますのでぜひご参照ください。

Q 体内に入った放射能物質は排出されるので問題ないという話もありますが、どう思われますか?

A 排出はされたとしても、排出されるまでに体の中で放射線を発し続ける事ことにより、細胞を傷つけて行くそうです。ベルラーシでの研究論文も出ていますが、セシウムは筋肉や、部位によって多く蓄積される傾向があるそうです。こちらも「自分と子どもを放射能から守るには」などの文献等で紹介されています。

他にも放射能問題についてのご質問があれば、専門家ではないのでその場で答えられないことも多いのですが、研究家や詳しい方に確認することができます。


どうしても会場からは放射能被害問題の話が多くなってしまいましたが、また後日そういったことに焦点を当てた会も実行できたらと思いました。
りんご野さんでは 3.12以後からペクチンやりんごの効能についてより正確な情報を提供するため、専門家の方から協力を得て 勉強を続けていらっしゃいます。専門家ではないということで言葉をとても丁寧に選んで、誤解の無いように慎重にお話してくださいました。ありがとうございました。

トークの後は、会場をカフェ形式に模様替し交流カフェです。
今回のメニューは、谷中の家で栽培した、だだちゃ豆、夏野菜のピクルス、
自家製ディップを塗ったパン、差し入れのカツサンドとハーブティにワイン、それから「りんご野」で提供しているりんごジュースの試飲もありました。スタッフも含めて参加人数は30名ほどでした。

今回は、トランプを使ったくじびきを使いカフェ参加者の方に3分自己紹介を兼ねてフリーに話をしていただきました。(以下●印は参加者のトーク抜粋)

●4月の時の情報を見ていて先月来たら日にち違いになっていてとっても悲しかった。
とても興味があったのでようやくこれてよかったです。主人の出身が福島で義父は東電関係者でしたので、今回の事故はひとごととは考えられませんでした。

●大学生です。今日は母に誘われて来ました。私は都民投票から、初めてこういった活動に参加したのですが、署名を集めるのもそうだったんだけれど、こうやって知らない人達が繋がっていくことがとっても面白いです。

●今回内部被爆の問題に興味があったので来ました。
傾聴ボランティアをやっていて、福島にも行って、お話をお聞きしています。
ありがとうとは言われますが、なかなか「つらい」言葉が出てこない様子で
今回の事故についての悲しみの深さをとても感じています。

●エネルギー問題のことを考えると、オイルショックの時あんなに、生活に影響が出たのに、今はエネルギー不足のように言われているのに、生活に全く影響が無い。
この差を考えるとこのエネルギー不足というのはどういうことかと思う。
そう考えると脱原発は可能ですよ。

●ここに来て、ひがし広場のMLに入ったのですが、色々な人の意見が見れてとても
気に入っています。一人じゃないって思えます。

●私は谷中在住で、とっても谷中を愛しています。ご近所の方もそうでない方も
ご一緒に放射能測定をしたものを作って公表したいと考えています。 
よろしかったら谷中の子供達のために、一緒に地域の子供のことを考える人を増やしたいのです。私は高齢で明日死んでしまうかもしれませんが、「昨日まで(子供のために)放射能測定をやったわ。」と言って死にたいのです。 

●FBでスタッフの方と知り合いで来て見ました。自分は東京に避難しているお子さんのサポートをしていますが、子供達は去年から転校続きだったりしてとても大変な状況です。東京都にも4700人避難しているのです。地域の中で気がついてあげて欲しい。

●自分の地元でも被災地を応援してゆく拠点を作りたいと思っています。

※この他にもいくつかお話いただきました。ありがとうございました。
 
交流カフェの中で出た情報のまとめ
・イベント 都内各地でちょくちょく原発の是非を問うシール投票やっています
ツイッターで 「原発シール投票」 で検索してください。
金曜の夕方からが多いです。16時くらいから行いその後は官邸前デモに参加します。

・イベント 学芸大学主催「南三陸町で学ぶ自然とのかかわり参加募集のお知らせ」
2012年 9月 25日(火)〜27日(木)バスツアー 
とてもお得なツアーです。下記をご参照ください。
http://www.u-gakugei.ac.jp/news/2012/07/post-161.html

・四谷を中心に「きらきら星ネット」といういわきから東京に非難してきている方たちを支援するグループ活動をしています。FACEBOOKで「きらきら星ネット」で検索してみてください。

・アーティスト 毛利臣男氏が 2013.11に銀座で 福島を支援するモーリマスクの
 展示会を計画しています。マスクを作成していただくワークショップも企画いたします。
 後日下記URLに情報を載せる予定です。
http://www.linkclub.or.jp/~mroom/contents/index.html
皆さん、たくさんの情報、ありがとうございました。映画にプラスして、いろいろな出会いがあったことと思います。今回の映画祭も盛況のうちに終了しました。

次回は9/1(土) 「内部被爆を生き抜く」上映予定です。
どうぞお気軽にご参加ください。

☆最後に~
カフェ飲食代のカンパ、ありがとうございました。
飲食にかかった実費を差し引いた残金6,800円を りんご野さんにお渡し致しました。

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