2015年3月29日(日) 安全工学からみた原発 〜安全の基本原理がなぜ成立しないのか〜

表題:安全工学からみた原発 〜安全の基本原理がなぜ成立しないのか〜

日時:2015年3月29日(日) 13:30〜17:30
場所:明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー8F1083室
参加費:一般1000円、学生・APAST会員500円
主催:NPO法人APAST
共催:明治大学安全学研究所
司会:友澤悠季

はじめに【シンポジウムの目的】13:30〜13:40
後藤政志(APAST理事長、元原発設計技術者)
原発は何故安全が成立しないかということを、機械安全の専門家と原発技術者
が徹底的に議論する。
安全理論研究の第一人者と機械安全の専門技術者を招いて、安全とはどのよう
に考えるべきかという理論的な話と機械安全の実状について分かり易く解説を
していただき、それを受けて原発技術者・プラント技術者が一緒に議論して、
原発の安全性の根幹を明らかにする。

第一部【基調講演】13:40〜15:40
杉本旭(明治大学理工学部教授 同大学院新領域創造安全学専攻)
「安全の正しいモノサシ〜安全を基本から解き明かす〜」
人の命に係わる「安全」が人によって変わるようでは困る。
信頼性(確率論)は賭けの安全、リスクは経済的損得で割り切って考える安全、
法規制は結果責任で罰を与えるという考え方の安全、教育は人に危険を委ねる
安全、しかし、これらの都合のいいのを選んで安全だと決めつけるというのが
最悪の安全だと言える。
事故は起こってからでは遅い、また安全には責任が伴う。本講演では、安全に
関わる人がグローバルな整合化を求めてきた“安全の共通の考え方”について
分かり易く説明する。

佐藤国仁(技術士・機械安全技術者)
「機械安全という安全構築の方法と原発」
現時点の機械・設備の安全についてもっとも信頼されている方法は「機械安全」
として完成している。
停止すれば安全である機械設備については確定的な安全設計によってほぼ「絶
対」に近い安全性を確保することができるようになった。
しかし停止によって安全を確保できない原発は確率に頼った安全に拠るしかな
い。
すなわち桁外れに巨大なリスクをもつ原発の安全論が常に確率として語られる
のは原発の致命的な欠点である。
現在、「機械安全」がどのように活用されているかを示し、原発の問題点を議
論する一つの視点を提示する。

休憩15:40〜16:00

第二部【パネルディスカッション】16:00〜17:30
後藤政志(APAST理事長、元原発設計技術者)
「原発の安全を機械安全と比較する」
第一部の安全に関する講演を受けて、改めて原発の安全性を振り返り、議論の
糸口をつくる。

パネリスト
杉本旭+佐藤国仁+後藤政志
筒井哲郎(APAST事務局長、元プラント設計技術者)
小倉志郎(コスタリカに学ぶ会世話人、元・原発技術者)

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