【報告】 第80回月1原発映画祭 『終の住処を奪われて』

7月20日(土)谷中の家に鴨下全生さんをお招きして、映画『終の住処を奪われて』
を鑑賞しました。

映画の主人公は、福島原発事故でいわき市から区域外避難をされた鴨下祐也さん(全
生さんのお父さん)です。
裁判の原告としての姿をご存知の方も多いと思いますが、この映画では、子どもの頃
からの科学への関心や、高等専門学校の教員としての取り組みなど、科学者としての
姿を知ることができました。だからこそ、事故への強い怒りを持って裁判を戦ってお
られるのだと納得しました。
映画を取材構成されたのは、遠藤大輔監督です。ひとりの避難者に焦点をしぼり、原
発事故がもたらしたものと放射能の危険性、そして声をあげる人々の姿が、37分間の
なかでわかりやすくまとめられた映画だと思いました。
現在配信サイトVimeoにて無料で鑑賞できますので、どうぞご覧ください。
https://vimeo.com/278857430/db3c566678?share=copy

5分間の休憩をはさみ、オンライン参加者もいっしょに鴨下全生さんのトークです。
全生さんは、用意した画像データと共に話をされました。
その後の質疑応答では、高専教員として放射線量を測っていた祐也さんに文科省が測
らないようにと言ってきたこと、いわき市で心疾患が全国平均の2倍に増えているこ
と、事故直後の航空機による放射線測定の際、人口の多い福島市・郡山市・いわき市
は測定されなかったこと、などなどたくさんの話題がありました。
全生さんはすべての質問についてデータも示しながらきっちりと答えてくれました。
全生さん、ありがとうございました。

なお、質疑応答の前半、オンライン参加者の皆さんに音声が聞こえにくい時間があり
ました。大変申し訳ありませんでした。
また、今回全生さんからは、トーク録画公開の許可をもらっていましたが、zoomの録
画機能が働かず、録画ができなかったこともおわびいたします。

皆さまからいただいた参加費は、全生さんに謝礼をお渡し、遠藤監督の活動へのカン
パ、映画の上映権料としても使わせていただきました。

*次回の映画祭は9月後半を予定しています。
元NHKディレクターでジャーナリストの七沢潔さんをゲストに迎え、資料映像と合わ
せて珠洲原発の建設反対運動についてお話いただきます。

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