月1原発映画祭/交流カフェについて

☆月1原発映画祭/交流カフェについて☆

「月1原発映画祭」では、原発に関連した映画・映像を上映し、併せて交流会を開催、監督や制作者などのゲストを迎えてお話を聞いたり、意見交換・情報交換をしたり、日ごろの思いや疑問を語り合ったりする交流の場を提供しています。原発に関することを知りたい、考えたい、話したいという方、いろいろな考えの方が気軽に参加できる会をめざしています。

会場はおもにコミュニティスペース「谷中の家」(台東区谷中3-17-11)ですが、コロナ禍をきっかけにオンラインとのハイブリッド開催も行っています。現在は3ヵ月に1回ほどの開催ですが、スタートした頃の「月1」の名まえは変えずに残しています。

この会を始めるきっかけとなったのは、「原発都民投票」の実現をめざした活動(2011~2012年)でした。東京電力福島第1原発事故のあと、自分たちが使う電気を原発に頼るのかどうか、ひとりひとりが考えて意思表明できる場をつくりたいと願う人たちが輪を広げ、都内各所の自分の住んでいる地域での法定署名活動をおこないました。原発都民投票条例案を都議会にかけるために最低22万筆あまりの署名が必要でしたが、2か月で32万を超える都民の署名が集まり、2012年6月の都議会で審議されました。結果は否決、原発都民投票は実現されませんでしたが、この活動を通じてできた地域でのつながりを生かし、引きつづき情報交換をしていこうということから「地域から未来をつくる・ひがし広場(略称・ひがし広場)」のネットワークができ、原発について継続して語り合っていく場として、2012年5月に「月1原発映画祭/交流カフェ」が生まれました。現在、有志10名あまりでつくる「月1原発映画の会」で運営しています。

月1原発映画祭

第30回 月1原発映画祭「元原発技術者と一緒に原発PR映画を観る」トーク動画

【第30回月1原発映画祭/交流カフェ】
「元原発技術者と一緒に原発PR映画を観る」
ゲスト=小倉志郎さん(元原発技術者)

2014年10月4日に開催した第30回月1原発映画祭/交流カフェでは、
福島第1原発の技術者として35年間(1967~2002)働いた小倉志郎さんを迎え­、
一緒に原発PR映画を観ながらお話をうかがいました。
映画は福島第1原発の建設が始まった1967年と営業運転を開始した1971年に製作­されたもの。
まさに小倉さんが仕事を始められた時期と重なります。
当時のようすとご自身の体験からどんな話が飛び出すか・・・?

YouTubeの動画はこちらよりご覧ください。

2015年1月10日(土) 第33回月1原発映画祭/交流カフェ「チェルノブイリ・28年目の子どもたち」上映会ご案内

次回の月1原発映画祭は1月10(土)、
『チェルノブイリ・28年目の子どもたち 〜低線量長期被曝の現場から』
を上映し、製作されたOurPlanet-TVの白石草さんをゲストに迎えます。

1986年のチェルノブイリ事故から30年近くたってなお、
子どもたちの多くがさまざまな疾患を抱えています。
『チェルノブイリ・28年目の子どもたち』は、
ウクライナの子どもたちの健康状態や学校生活、そして
子どもたちの健康のために力を尽くす人びとを取材した映像報告です。
きめこまかな健康診断の結果を日々の暮らしに生かし、
保養の実施につなげている取り組みの様子が、
行政や専門家の声を交えてまとめられています。

ひるがえって日本はといえば、
福島では現在も年間20ミリシーベルトを避難基準に設定したまま、
住民帰還に向けた方策が着々と進められ、それに歩調を合わせるように、
子どもの甲状腺検査の縮小が打ち出されようとしています。
こうした日本の現状を踏まえて、上映後に白石さんから、
チェルノブイリと福島の共通点と相違点を解説していただき、
私たちはチェルノブイリの経験をどう生かすことができるのかを考えます。

お正月明け早々ではありますが、ぜひご参加ください。
お待ちしています。

※参考
■「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う
住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」
中間とりまとめ(案)が今月発表されました。
この1年毎月開かれ、物議をかもしてきたこの会議に関して、
動画と記事がOurPlanet-TVのHPにアップされています。
見どころ満載です!
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1867

■12月26日(金)にNHKスペシャル・シリーズ東日本大震災、
「38万人の甲状腺検査〜被ばくの不安とどう向き合うか〜」
が放送されるそうです。(午後10時00分〜10時49分)
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/1226/

第33回月1原発映画祭/交流カフェ

『チェルノブイリ・28年目の子どもたち』上映

ゲスト:白石草(はじめ)さん(OurPlanet-TV代表)

日時:2015年1月10日(土)16:30開場 17:00開会

【第1部 上映とトーク】満員御礼

17:00〜17:45『チェルノブイリ・28年目の子どもたち』上映
17:45〜18:30 白石草さんのお話
参加費:1000円
定員:30名(要予約)

【第2部 交流カフェ】満員御礼

18:45〜20:00
白石草さんを囲んで語り合います。
今回のメニューはミネストローネにワイン/ハーブティ。
初めての方もどうぞお気軽にご参加ください。
参加費:500円(軽食+ワンドリンク付)
定員:20名(要予約)

【上映作品】

『チェルノブイリ・28年目の子どもたち 〜低線量長期被曝の現場から』
製作:OurPlanet-TV(2014年/43分/DVD)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1765(視聴できます)

【白石草(しらいし はじめ)さん・プロフィール】

早稲田大学卒業後、テレビ局勤務などを経て、2001年に非営利のインターネット
放送局「OurPlanet-TV」を設立。マスメディアでは扱いにくいテーマを中心に番
組を制作配信する一方、映像ワークショップを展開し、メディアの担い手作りに
取り組む。一橋大学大学院地球社会研究科客員准教授。3.11以降の原発報道など
を評価され、2012年「放送ウーマン賞」「JCJ日本ジャーナリスト会議賞」「や
よりジャーナリズム賞奨励賞」、2014年「科学ジャーナリスト大賞」を受賞。主
著に「ビデオカメラでいこう〜ゼロからはじめるドキュメンタリー制作」(七つ
森書館)、「メディアをつくる〜小さな声を伝えるために」「ルポ・チェルノブ
イリ28年目の子どもたち〜ウクライナの取り組みに学ぶ」(岩波ブックレット)
ほか。

※『ルポ・チェルノブイリ28年目の子どもたち』は当日販売します。

■会場:谷中の家(東京都台東区谷中3-17-11)

メトロ千代田線千駄木・JR日暮里・JR西日暮里下車徒歩7分。
よみせ通り、延命地蔵を東へ入る、2筋目を南へ入って東側。
築54年の木造耐震補強民家。目印は格子戸。

■予約方法:以下いずれかの方法で予約してください。満員御礼

1.申込みフォーム

【第1部 上映+トーク】http://kokucheese.com/event/index/248320/
【第2部 交流カフェ】http://kokucheese.com/event/index/248321/

2.メール

eigasai★jtgt.info ←★を@におきかえてください。
*件名を「月1原発映画祭申込み」として
参加者氏名(複数お申し込みの場合は全員のお名前をお書きください)、
参加内容(第1部・第2部)を明記してください。

3.電話 090-1265-0097(植松)

*キャンセルされる場合は必ず事前にご連絡ください。

2014年11月1日(土) 第31回月1原発映画祭/交流カフェ「祝の島」上映会のご案内

11月1日(土)
第31回月1原発映画祭/交流カフェ「祝の島」上映会のご案内
ゲスト=纐纈あや監督・山秋真さん

チラシ

日時

11月1日(土)
【昼の部】13:00~15:20 (12:30開場)
【夜の部】16:30~19:00 (16:00開場)
【交流カフェ】19:15~20:15

映画「祝の島(ほうりのしま)~1000年先にいのちはつづく」

瀬戸内海に浮かぶ小さな島、山口県の祝島の対岸4キロのところに、
中国電力上関原発の建設計画が持ち上がったのは1982年のこと、
以来ずっと祝島の人々は、建設と運転への同意を条件とする漁業補償金の
受け取りを拒否してきた。豊かな海の恵みを分かち合い、
助け合いながら暮らしている島の日常と、その中で28年にわたって
原発建設計画に反対しつづけてきた人々を描いたドキュメンタリー。
効率と利益を追い求める社会が生み出した原発。
大きな時間の流れと共にある島の生活。
1000年先の未来が今の暮らしの続きにあると思うとき、私たちは何を選ぶのか。
いのちをつなぐ暮らし。祝島にはそのヒントがたくさん詰まっている。
(監督 纐纈あや/2010年/日本/105分 http://www.hourinoshima.com/

ゲスト・プロフィール

纐纈あや(はなぶさあや):映画監督
2010年に上関原子力発電所に反対し続ける島民の暮らしを映し撮った映画『祝の
島』を初監督。シチリア環境映像祭で最優秀賞受賞。大阪貝塚市の北出精肉店の
家族の暮らしを描いた二作目『ある精肉店のはなし』(2014年)は釜山国際映画
祭、山形国際映画祭招待作品。平成26年度文化庁映画賞文化記録映画大賞受賞。

山秋真(やまあき しん):ノンフィクションライター
著書に『ためされた地方自治—原発の代理戦争にゆれた能登半島・珠洲市民の13
年』(桂書房、2007)、『原発 をつくらせない人びと—祝島から未来へ』(岩波新
書、2012)。マガジン9(http://www.magazine9.jp/)に「みんなの海じゃから、
売るわけにいかん〜32年あらがいつづける祝島の永年おばちゃん」掲載中。

【昼の部】12:30開場

13:00~14:45 「祝の島」上映
14:50~15:20 纐纈あや監督のお話
■参加費:1000円(定員30名)

【夜の部】16:00開場 (満員御礼)

16:30~18:15 「祝の島」上映
18:20~19:00 纐纈あや監督・山秋真さんのお話
■参加費:1000円(定員30名)

【交流カフェ】 (満員御礼)

19:15~20:15 纐纈あや監督・山秋真さんを囲んで
■参加費:500円(軽食・ワンドリンク付き)(定員20名)
  ※昼または夜の部に参加の方を優先します。

■会場:谷中の家(東京都台東区谷中3-17-11)

メトロ千代田線千駄木・JR日暮里・JR西日暮里下車徒歩7分。
よみせ通り、延命地蔵を東へ入る、2筋目を南へ入って東側。
築54年の木造耐震補強民家。目印は格子戸。

■予約方法:以下いずれかの方法で予約してください。

1.申込みフォーム

【昼の部】http://kokucheese.com/event/index/225431/
【夜の部】http://kokucheese.com/event/index/225432/ (満員御礼)
【交流カフェ】http://kokucheese.com/event/index/225433/ (満員御礼)

2.メール eigasai☆jtgt.info ←☆を@に置き換えてください

*件名を「月1原発映画祭申込み」として
参加者氏名(複数お申し込みの場合は全員のお名前をお書きください)、
参加内容(昼の部、夜の部、交流カフェ)を明記してください。

3.電話 090-1265-0097(植松)

*キャンセルされる場合は必ず事前にご連絡ください。

2014年10月4日(土) 第30回月1原発映画祭「元原発技術者と一緒に原発PR映画を観る」ご報告

遅くなりましたが、10月4日の第30回月1原発映画祭のご報告をいたします。
ご参加・お手伝いありがとうございました。

今回は「元原発技術者と一緒に原発PR映画を観る」と題して、
ゲストに福島第1原発の元技術者、小倉志郎さんをお招きし、
1960〜70年代の同原発PR映画を抜粋上映しながら
合間に解説をしていただきました。

小倉さんは35年間の勤務で、本社技術部門のいわばデスクワークのあと、
建設中・運転中の現場にも長くおられたとのこと、
両方を経験している技術者はあまりいないそうです。
そういう中で「原発は生きている巨大な怪物」だと実感した、
というお話はとてもリアルでした。
小倉さんはどんな質問にも終始穏やか、飾らず率直な語られて、
知識の豊富さだけでなく、きっとそのお人柄を慕う人も多いのでしょう。
専門家ばりの理論武装をしなくても、
危険なものは危険という市民感覚に自信をもつようにと
励ましてくださいました。
でも、困ったときには小倉さんの存在が強い味方です。

映像とトークを同時に進めるという今回の趣向は初の試みで、
実際やってみるとなかなか難しいものがありました。
反省は今後に活かしたいと思いますので、
どうぞ長い目で見てくださいますよう・・・。
今後ともよろしくお願いいたします。

【動画アップのお知らせ】
8月2日の第29回月1原発映画祭のゲスト、
プラディープ・インドゥルカー監督のトークが
ひがし広場HPにアップされました。ぜひご覧ください。
http://www.jtgt.info/?q=node/622

これまでの公開動画はこちらのページにまとめられています。
https://www.youtube.com/channel/UCvnNIrI98ALXFY_MzoJWjsg

2014年8月2日(土) 第28回月1原発映画祭/交流カフェ インドの原発をめぐって 「ハイ・パワー:大いなる力」上映+インドゥルカー監督トーク動画

2014年8月2日(土)第28回月1原発映画祭/交流カフェではインドゥルカー監督をゲストにお招きし「ハイ・パワー:大いなる力」を上映しました。インドゥルカー監督トークの動画を公開しました。

2014年10月4日(土) 第30回月1原発映画祭「元原発技術者と一緒に原発PR映画を観る」

10/4(土)、第30回月1原発映画祭を開催いたします。
「元原発技術者と一緒に原発PR映画を観る」と題して、
ゲストに福島第1原発の元技術者、小倉志郎さんをお願いしています。
ご期待ください!


第30回月1原発映画祭/交流カフェ
「元原発技術者と一緒に原発PR映画を観る」

ゲスト=小倉志郎さん(元原発技術者)

ちらし
第30回月1原発映画祭/交流カフェ bacebookページ

福島第1原発の技術者として35年間(1967~2002)働いた
小倉志郎さんを迎え、一緒に原発PR映画を観ながらお話をうかがいます。

映画は福島第1原発の建設が始まった1967年と営業運転を開始した1971年に
製作されたもの。まさに小倉さんが仕事を始められた時期と重なります。
当時のようすとご自身の体験からどんな話が飛び出すか・・・?

かつて、そして今なお続く原発推進プロパガンダの嵐の中で、
小倉さんの願いは、一人ひとりが原発の本質的危険性を理解し、
それを自分の言葉で人に伝える力をつけること。
今回はそのための実力養成講座でもあります。
ご参加お待ちしています!

■日時:10月4日(土)18:00~(開場17:30)

【第1部】18:00~19:30 小倉志郎さんによるトークと上映
【第2部】19:45~21:00 小倉志郎さんを囲んで交流カフェ

■小倉志郎さんのプロフィール

1941 年、東京生まれ。慶応義塾大学工学部機械工学科卒、
同大学院修士課程機械工学専攻修了。日本原子力事業(株)(のちに東芝に
吸収合併)に入社。原子力発電所の見積・設計・建設・試運転・定期検査・
運転サービス・電力会社社員教育などに携わる。2002 年、定年退職。
2007 年に季刊誌「リプレーザ」Vol.3夏号に、筆名山田太郎で「原発を並べて
自衛戦争はできない」を投稿。東電福島第1原発事故以降、原発の基本的な
構造や本質的危険性についての講演会などを精力的に行っている。
2012年、国会事故調の協力調査員として東電福島第一原発の事故の調査と
報告書作成に携わる。
「原子力市民委員会」メンバー。
「軍隊を捨てた国コスタリカに学び平和をつくる会」世話人。
著書に『元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ』(彩流社、2014年)、
紙芝居『ちいさなせかいのおはなし』(放射能の危険性を子どもたちに
伝えるために制作、2011 年3 月5 日初演)

■上映作品

「黎明 福島原子力発電所建設記録 調査篇」1967年
 発電所建設が認可されてから建設までの2年半における調査の記録。建設予定
 地の地質や地層、隣接する海などの調査の模様が記録されている。

「黎明 第二部 建設編」1971年
 安全に対する配慮や地元との協力体制、そして原子炉内部や原子炉立屋の建設
 を記録、さらに燃料の装填から稼動に至るまでを解説する。

 (製作/日映科学映画製作所 「科学映像館」のサイトにて無料で配信されて
います。http://www.kagakueizo.org/

■参加費/定員

【第1部】参加費500円/定員:30名
【第2部】参加費500円(軽食+ワンドリンク付)/定員:20名※
    ※第1部に参加の方を優先します。

■予約方法:以下いずれかの方法で予約してください。

1.申込みフォーム
【第1部】満員御礼
【第2部】満員御礼

2.メール eigasai★jtgt.info ←★を@に置き換えてください。
アドレスが変わりました。ご注意ください
*件名を「月1原発映画祭申込み」として
参加者氏名(複数お申し込みの場合は全員のお名前をお書きください)、
参加内容(第1部、第2部)を明記してください。

3.電話 090-1265-0097(植松)

*キャンセルされる場合は必ず事前にご連絡ください。

■会場:谷中の家(東京都台東区谷中3-17-11)

メトロ千代田線千駄木・JR日暮里・JR西日暮里下車徒歩7分。
よみせ通り、延命地蔵を東へ入る、2筋目を南へ入って東側。
築54年の木造耐震補強民家。目印は格子戸。

■ 主催:地域から未来をつくる・ひがし広場

http://www.jtgt.info/


☆11月の第31回月1原発映画祭は11/1(土)、
「祝の島(ほうりのしま)」を上映します。
ゲストに纐纈(はなぶさ)あや監督と、
ジャーナリストの山秋真(しん)さんのおふたりを迎えます。
お楽しみに!

2014年7月5日(土) 第27回月1原発映画祭/交流カフェ イアン・トーマス・アッシュ監督トーク

2014年7月5日(土)に開催した、第27回月1原発映画際/交流カフェで映画「A2-B-C」を上映しました。この時ゲストとしていらっしゃいました、イアン・トーマス・アッシュ監督のトーク動画を公開しました。

YouTubeへのリンク

トークには映画「フタバから遠く離れて」の舩橋淳監督も参加されています。

2014年8月2日(土) 第28回月1原発映画祭が終了しました

8月2日に第28回月1原発映画祭が終了しました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

今回の映画「ハイ・パワー」は、インドでもっとも古い原発、
タラプール原発の地元住民の声を集め、その深刻な影響を伝えて
問題を投げかけたもの。

今回は上映後の監督のお話に1時間、続く交流カフェに1時間と、
たっぷり時間をとっていたのですが、
一つ一つの質問にインドゥルカー監督はとても丁寧に答えてくださり、
知られざるインドの原発事情に驚きの声やため息もしばしば、
あっというまに時間が過ぎていきました。

監督はもともとは原発建設の最先端にいた科学技官でしたが、
現場での体験と自らの体調不良によって、反原発の立場に転じました。
そして、現在建設中の世界最大規模のジャイタプール原発を止める
一手段として、映画を通じて国内外に訴えようと思ったとのことです。

映画では原発の地元住民の声がストレートに炸裂、
その怒りと嘆きの深さに圧倒されます。
しかし、このメッセージが他の原発建設予定地や都市部に
どこまで届けられるのかというと、なかなか難しいようです。
インドでの原発推進の状況は日本とよく似ている点も多いのですが、
言論統制や活動の封じ込めははるかに露骨なようです。

焦点はやはり、日印原子力協定のゆくえで、
これが締結されれば、インドで原発建設に拍車がかかるのは必至。
この映画上映ツアーをきっかけに関心が広がることを願います。
(来日するモディ首相と安倍首相との会談は9月1日)

東京ではこのあと8月17日に官邸前テントでの上映が決まっています。
上映権付きDVD(2000円)も販売されていますので、
ミニ上映会などもいかがでしょうか?
詳細はBAD SeaweedのHP
http://badseaweed.wordpress.com/2014_highpower_japan/
をご覧ください。
各地の上映会のレポートも載りはじめています。

さて次回の月1原発映画祭ですが、
このところビッグなゲストが続いたので、
9月はリフレッシュのためスタッフ勉強会とさせていただきます。
10月以降の予定は決まり次第お知らせいたします。

2014年8月2日(土) 第28回月1原発映画祭/交流カフェ インドの原発をめぐって 「ハイ・パワー:大いなる力」上映+インドゥルカー監督トーク

原発の輸入促進をはかるインドと原発を輸出する気満々の安倍首相。
この夏、インドの新首相訪日の可能性も報じられています。
日印原子力協定締結に向けた動きが強まっている中、
「世界一危ない」ともいわれるインドのタラプール原発(1964年建設)と
周辺に暮らす人々を短編映画「ハイ・パワー」にまとめた
プラディープ・インドゥルカー監督が来日します。
上映&来日ツアーをコーディネイトしている萩谷海さんから声がかかり、
8月の月1映画祭にお呼びすることになりました。
この機会にぜひ、映画をみて直接インドの原発事情をきき、語り合いましょう。


第28回月1原発映画祭/交流カフェ
インドの原発をめぐって
「ハイ・パワー:大いなる力」上映+インドゥルカー監督トーク


日時:8月2日(土)17:00~(開場16:30)

第28回月1原発映画祭チラシ

■映画「ハイパワー:大いなる力」あらすじ

1964年建設のタラプール原子力発電所は、インドで最も古い原発。
当時は熱狂的に迎えられ、地元の人々はその発電所を「ハイ・パワー」
(大いなる力)と呼ぶ。しかし、40年の長きにわたって原発周辺の住民たちは
貧困や病に苦しみ、怒りの声を上げていた。
インドが国策として進めてきた原子力発電所とは何だったのか? 
都市に住む人間として葛藤する主人公の目を通して、
タラプールに起こった出来事を描き出す。
(2013年/インド/27分)
http://badseaweed.wordpress.com/2014_highpower_japan/

【予告編】

■監督に ついて

機械工学の専門家、科学技官として、1980年代より
BARCバーバ原子力研究センターに12年間勤務。
1994年、自身の体調悪化を感じて同センターを退所後、
環境教育者としての活動を開始。
2009年、ジャイタプール原子力発電所に関わる運動に加わり、
反原発の立場から2年かけて「ハイ・パワー:大いなる力」を完成させた。

■プログラムと参加費

【上映+トーク】
17:00~17:30 「ハイ・パワー:大いなる力」上映
17:30~18:30 プラディープ・インドゥルカー監督トーク
・定員:30名
・参加費1000円

【交流カフェ】 
18:45~20:00 
・定員:20名(上映+トーク参加の方を優先します)
・参加費:500円(軽食+ワンドリンク付)

■予約方法:以下いずれかの方法で予約してください。

1.申込みフォーム
上映+トーク
交流カフェ

満員御礼: 上映+トーク、交流カフェともに満席となりました。

2.メール tukiichieigasai★jtgt.info ←★を@に置き換えてください
*件名を「月1原発映画祭申込み」として
参加者氏名(複数お申し込みの場合は全員のお名前をお書きください)、
参加内容(上映+トーク、交流カフェ)を明記してください。

3.電話 090-1265-0097(植松)

*キャンセルされる場合は必ず事前にご連絡ください。

■会場:谷中の家(東京都台東区谷中3-17-11)

メトロ千代田線千駄木・JR日暮里・JR西日暮里下車徒歩7分。
よみせ通り、 延命地蔵を東へ入る、2筋目を南へ入って東側。
築54年の木造耐震補強民家。目印は格子戸。

2014年7月5日(土) 第27回月1原発映画祭/交流カフェ「A2-B-C」上映+ゲスト:イアン・トーマス・アッシュ監督開催報告

7/5、第27回月1原発映画祭が終了しました。
前日の東京新聞夕刊に上映作品の「A2-B-C」と
監督インタビュー記事が大きく載ったので、対応に大わらわ、
満席でお断りした方には申し訳なかったです。
7/26にレイバー映画祭で上映されますので、
未見の方、ぜひお出かけください。
http://www.labornetjp.org/news/2014/0726eiga

この映画、ほんとうは日本中のお茶の間でみて、共有したい内容です。
甲状腺検査で見つかったのう胞などが
原発事故と関係あるのかないのか、
それがきちんと証明されるのは先のことかもしれませんが、
現に診断された子どもたち、その親たちは不安を抱えたまま
毎日を暮らしている、将来の心配をしている。
これは誰が何と言おうと今の福島(日本)のひとコマなのだということが
ずしりと伝わってきます。
イアン・トーマス・アッシュ監督は
「原発事故との因果関係がわかってからでは遅い。
あとになって、もっと子どもたちを守ればよかったと後悔するより、
あの時は心配しすぎたねと言うほうがいいじゃないですか」
と話されていました。
イアン監督はご自分の感情をまっすぐに語りながらも
言葉や物腰がとても奥ゆかしく、
映画の中で子どもたちやお母さんたちが心をひらいていたのが納得です。

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