2014年12月10日(水)〜16日(火) 『みえない雲』舞台化

『みえない雲』が舞台化されます。
来月、12月10日(水)から16日(火)まで、三軒茶屋の世田谷パブリックシアター小劇場のシアタートラムにて。
脚本・演出はミナモザという劇団をひとりで主宰している、若手の瀬戸山美咲さんという女性です。
私はちょうど一年前、彼女から連絡をいただき、ここに至る経緯を聞きました。
瀬戸山さんがこの本と出会ったのが1987年、小学6年生のときだったそうです。
その後、早稲田大学の学生時代の1999年、東海村の事故が起こりました。
その時『みえない雲』を探したけれど絶版で、仕方なく国会図書館で全部コピーしてもう一度読みなおしたそうです。
ある意味、筋金入りの読者です。
そして劇作家・演出家となったいま、ずっと暖めてきたこの作品を上演するに至ったということです。
原作の中では語られなかった「現在」の視点も織り込んで、子どもから大人まで、日本に暮らす人から世界中の人まで、誰もが「自分のこと」として受け止められる作品を目指すとおっしゃっています。

瀬戸山さんは今までにも社会意識の高い作品を作られていて、今年の夏はWILCOという、「戦争に行きたい日本の若者」をテーマにした作品を高円寺で上演されていました。ちょうど集団的自衛権行使容認の閣議決定が行われた頃で、タイムリーというにはなんとも・・・な感じでしたが、とてもおもしろい作品でした。劇場はかなり若い人たちでいっぱいでした。

お忙しいとは思いますが、公演は一週間あります。
ご都合のよいときに足を運んでいただけたらと思います。
今回の主演は上白石萌音さんという16歳の女優さん。
この秋、周防正行監督の『舞妓はレディ』という映画(マイ・フェア・レディをちょっともじったコメディ、でもとてもおもしろかった)の主役としてデビューしたとても魅力ある高校生です。
公演情報とポスターを添付します。
http://minamoza.com/diewolke.html
このポスター、とてもきれいです。
目をこらすと「みえない」ものが「みえて」くるようになっています。

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