2017年2月25日(土) 第32回憲法を考える映画の会「小林多喜二」上映

【第32回憲法を考える映画の会「小林多喜二」のご案内】

あした(2月20日)は小林多喜二忌です。

国家権力の狙いが財閥と一体になった戦争の遂行であることを見抜き、治安維持法下の1933年に特高警察により虐殺されたプロレタリア文学作家・小林多喜二。一方、一昨年に「戦争法」を成立させた安倍政権が今国会での成立をめざす「共謀罪」は、東京五輪どころではなく、戦争遂行への道を開く「現代の治安維持法」だとの批判が高まる。「多喜二の時代」と似てきた今、国家権力のからくりと本質を見抜く必要がある。(週刊金曜日2月10日号「『多喜二の時代』と共謀罪」より)

2月の「憲法を考える映画の会」は、
1974年に制作された劇映画『小林多喜二』を上映して
先月の「横浜事件を生きて」に引き続き「共謀罪法」=治安維持法について考えます。

「治安維持法とは?」と考えたときに、まず頭に浮かんだのは『小林多喜二』です。
この映画をみんなで見ることをきっかけにして、治安維持法や特高警察の恐ろしさ、共謀罪法の危険について考え、話し合い、共謀罪法に反対していきたいと思います。
「話し合っただけで罪になる」共謀罪法は,私たちのような市民の活動や運動をも圧迫していくものと思います。

この映画は、ビデオ化、DVD化されていませんので、今回はフィルムを使って上映されます。フィルムの状態は、作成から時間が経っているため褪色していて、完成当時の完全な状態で見るのは難しいものがあります。
そこで私たちはこうした映画をより多くの人が見ることができ、上映して、話し合うことができるようにするために、この映画をDVDにして、上映できるようにすることを呼びかけていきたいと思っています。
【映画の解説】

昭和初期の暗い時代に生きたプロレタリア作家・小林多喜二の愛と青春を描く、フィルムによるモニュメント。
出演:山本圭 中野良子 北林谷栄 佐藤オリエ

小林多喜二は、1903年(明治36年)秋田の貧しい農家に生まれ、北海道で苦学しながら専門学校を出て銀行に勤め小説を書いた。
この時期は、日本軍国主義の胎動期で、治安維持法(1925年4月)も制定され、各地での反体制抵抗運動がプロレタリア文学運動と呼応して全国に広がっていた。
多喜二はこの時代の激しい鼓動に若い心を刺激され農民文学運動に身を挺し,そうした中から「蟹工船」などの作品が生まれた。
このことから彼は特高警察に狙われる身となり,ついに1933年2月、東京築地署に捕らわれ,厳しい拷問にかけられた末に虐殺される。 

第32回憲法を考える映画の会
日時:2017年2月25日(土)13:30~16:30
会場:千駄ヶ谷区民会館 集会室(渋谷区神宮前1-1-10 原宿駅10分)
映画『小林多喜二』1974年制作・119分分
映画『横浜事件 半世紀の問い』1999年制作・35分
  今井正 監督・多喜二プロダクション作品
参加費:一般800円 学生500円

Theme by Danetsoft and Danang Probo Sayekti inspired by Maksimer